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簡単な工事の消防届出(通知 平成9年12月5日)

《消防設備の基準》
軽微な工事の運用 届出書類の運用 軽微な工事の範囲

第 1 消防用設備等に係る軽微な工事に関する運用について

着工届について

[増設]、[移設]、[取替え]に係る工事のうち、別紙 2 に掲げる軽微な工事に該当するものにあっては、次により取り扱うことにより、着工届を要しないことができるものとする。(軽微な工事又は「補修」以外の工事を同時に行う場合を除く。)

1、消防用設備等に係る工事については、甲種消防設備士が行うこと。

2、甲種消防設備土は、軽微な工事を実施した場合においても、当該工事の内容を記録するとともに、消防用設備等試験結果報告書、当該消防用設備等に関する図書及び現場の状況を補足する写真、試験データ等を作成・整備し、防火対象物の関係者に提出すること。

3、防火対象物の関係者は、消防用設備等の修理の事項を記録するとともに、維持台帳に書類を添付して保存し、査察時等に提示できるようにしておくこと。

消防用設備等の設置届及び消防検査について

設置届及び消防検査は、[新設]、[増設]、[移設]、[取替え]、[改造]に係る工事について要するものである。ただし、[増設]、[移設]、[取替え]係る工事のうち、別紙 2 に掲げる軽微な工事に該当するものにあっては、次により取り扱うことができるものとする。

1、軽微な工事にあっても、設置届を省略することはできないものであること。

2、軽微な工事に係る消防検査については、設置届に添付された消防用設備等試験結果報告書、当該消防用設備等に関する図書等の確認により消防検査を行うこととし、現場確認を省略することができること(当該軽微な工事又は別紙 1、6 に掲げる「補修」以外の工事を同時に行う場合を除く。)。

3、軽微な工事に係る事項については、査察等の機会をとらえ、維持台帳の内容並びに現場の状況を確認し、消防用設備等が適正に設置・維持されていることを確認すること。

第 2 消防用設備等に係る届出等に関する運用について

消防用設備等の着工届、設置届及び点検報告については、原則として消防用設備等ごとに当該設備に係る所要の図書を添えて提出することとされているが、消防事務の簡素合理化の観点から、次のとおり運用することとする。

消防用設備等の着工届について

同一の防火対象物について同一時期に提出される複数の着工届の添付図書のうち、次に掲げるものについては、一の着工届に代表して添付することにより、個々の消防用設備等着工届出書への添付を省略できるものとする。

付近見取図
意匠図(建築平面図、断面図、立面図等)
関係設備共通の非常電源関係図書
防火対象物の概要表

消防用設備等の設置届について

消防用設備等の設置届に係る添付書類について、次のとおり運用することとする。

1、消防用設備等設置届出書に消防用設備等試験結果報告書及びこれに付随するデータ書を添付すればよいものとすること。この場合において、消防同意又は着工届に伴い既に消防機関において保有している図書に変更があったとき又は不足している図書があったときは、変更部分に係る図書の差し替え又は不足図書の追加をもって足りるものとすること。

2、着工届を要しない工事について設置届を行う場合又は変更部分に係る図書の差し替え若しくは不足図書の追加を行う場合において、同一の防火対象物について同一時期に提出される複数の設置届の添付図書のうち、次に掲げるものについては、一の設置届に代表して添付することにより、個々の消防用設備等設置届出書への添付を省略できるものとすること。

付近見取図
意匠図(建築平面図、断面図、立面図等)
関係設備共通の非常電源関係図書

3、届出は、防火対象物ごとに行ってさしつかえないものとすること。

消防用設備等の点検に係る書類の保存について

消防用設備等の点検に係る書類の保存について、次のとおり運用することとする。

1、点検票を保存しなければならない期間については、原則 3 年とし、3 年を経過したものについては、消防用設備等点検結果総括表、消防用設備等点検者一覧表及び経過一覧表を保存することをもって足りることとすること。

2、消防長又は消防署長が適当と認めるときは、3 年を経過しない場合であっても、同様の措置を認めてさしつかえないこと。

別紙2 軽微な工事の範囲

消防用設備等の種類増設移設取替え
屋内消火栓設備、屋外消火栓設備 ①消火栓箱→2 基以下で既設と同種類のものに限る。→加圧送水装置等の性能(吐出量、揚程)、配管サイズ及び警戒範囲に影響を及ぼさないものに限る。 ①消火栓箱 →同一の警戒範囲内での移設 加圧送水装置を除く構成部品
スプリンクラー設備 ①ヘッド →5 個以下で、既設と同種類のもので、かつ、散水障害がない場合に限る。→加圧送水装置等の性能(吐出量、揚程)、配管サイズに影響を及ぼさないものに限る。

②補助散水栓箱 →2 個以下で既設と同種類のものに限る。

①ヘッド →5 個以下で防護範囲が変わらない場合に限る。

②補助散水栓箱→同一警戒範囲内での移設

加圧送水装置、減圧弁、圧力調整弁、一斉開放弁を除く構成部品
水噴霧消火設備 ①ヘッド →既設と同種類のもの →一の選択弁において 5 個以内 →加圧送水装置等の性能(吐出量、揚程)、配管サイズに影響を及ぼさないものに限る。 ①ヘッド →一の選択弁において 2 個以内

②手動起動装置 →同一放射区画内で、かつ、操作性に影響のない場合に限る。

加圧送水装置、減圧弁、圧力調整弁、一斉開放弁を除く構成部品
泡消火設備 ①ヘッド →既設と同種類のもの →一の選択弁において 5 個以内 →加圧送水装置等の性能(吐出量、揚程)、配管サイズ、泡混合装置、泡消火剤貯蔵量等の能力に影響を及ぼさないものに限る。 ①ヘッド →一の選択弁において 5 個以下で警戒区域の変更のない範囲

②手動起動装置 →同一放射区画内で、かつ、操作性に影響のない場合に限る。

加圧送水装置(制御盤を含む)、泡消火剤混合装置、減圧弁、圧力調整弁を除く構成部品
二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 ①ヘッド・配管(選択弁の二次側に限る。) →既設と同種類のもの →5 個以下で薬剤量、放射濃度、配管のサイズ等に影響を及ぼさないものに限る。

②ノズル→既設と同種類のもの →5 個以下で薬剤量、放射濃度、配管のサイズ等に影響を及ぼさないものに限る。

③移動式の消火設備→既設と同種類のもの →同一室内に限る。

④制御盤、操作盤等の電気機器起動用ガス容器、操作管、手動起動装置、火災感知器、放出表示灯、スピーカー、ダンパー閉鎖装置、ダンパー復旧装置 →既設と同種類のもの →同一室内で、かつ、電源容量に影響を及ぼさないものに限る。

①ヘッド・配管(選択弁の二次側に限る。) →5 個以下で放射区域の変更のない範囲

②ノズル →5 個以下で放射区域の変更のない範囲

③移動式の消火設備→同一室内に限る。

④制御盤、操作盤等の電気機器、起動用ガス容器、操作管、手動起動装置、火災感知器、放出表示灯、スピーカー、ダンパー閉鎖装置、ダンパー復旧装置 →同一室内で、かつ、電源容量に影響を及ぼさないものに限る。

すべての構成部品 →放射区画に変更のないものに限る。
自動火災報知設備 ①感知器 →既設と同種類のもの →10 個以下

②発信機、ベル、表示灯 →既設と同種類のもの →同一警戒区域内に限る。

①感知器 →10 個以下で警戒区域の変更がない場合に限る。

② 発信機、ベル、表示灯 →同一警戒区域内に限る。

①感知器 →10 個以下

②受信機、中継器 →7 回線を超えるものを除く。

③発信機、ベル、表示灯
ガス漏れ火災警報設備 ①検知器 →既設と同種類のもの →5 個以下で警戒区域の変更がない場合に限る。 ①検知器 →5 個以下で警戒区域の変更がない場合に限る。 受信機を除く。
避難器具(金属製避難はしご(固定式のものに限る。))、(救助袋)、(緩降機) 該当なし ①本体・取付金具→同一階に限る。 →設置時と同じ施工方法に限る。 ①標識

②本体・取付金具 →設置時と同じ施工方法に限る。

消防設備の基準
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